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KOFのコスプレだったり萌え語りブログ。 コメントはお気軽に。 べっ別にかまって欲しいとかそんなんじゃないんだからねッ?!

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    プロフィール
    HN:
    よしの。
    年齢:
    40
    性別:
    非公開
    誕生日:
    1984/03/03
    職業:
    接客業
    趣味:
    ゲーム、コスプレ、料理
    自己紹介:
    勢い余ってKOFブログを作ってしまった。
    コスプレ(主に紫苑)写真を上げる適当なブログ
    あまりイベントに行かないのでまったり更新。
    メールは
    yosinosan☆livedoor.com
    まで。
    ☆を@にトランスフォーマー!
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    蒼月さんからウチのブログ一周年記念小説を頂きました~!

    禍忌×紫苑のカップリングですv

    悶え死ぬ!(わたしが)

    続きからどうぞーv

    雪の夜に


    時間の経過と共に藍色から空色へと変わっていく空を、紫苑は男の腕の中から見つめていた。
    男……禍忌は、紫苑の傍で眠っており、紫苑が目を醒ましていることに気付く気配はない。
    紫苑はずいぶんと長いこと――窓の外が夜から朝へと変化を始めるずっと前から――空を見ていた。
    眠れなかったのだ。
    禍忌との情事が終わり、気を失うも同然に眠りに就き、わずかな間眠ったが、すぐに目は覚めた。
    それからずっと、眠りに就くことができずにいた。
    こうしたことは今日が初めてではない。
    何日も、同じようなことが続いていた。
    もう、眠らない夜にも慣れてしまった感さえある。
    だが、眠れない間、胸にわだかまる不安に慣れることはない。
    傍に身体さえ許した男がいるにもかかわらず、紫苑は心細かった。
    言葉にして訴えることができれば、どれほど楽だろうかと思うが、それさえもできない。
    もし、この男から拒まれたらと思うと、恐ろしかった。
    ひどく人間じみた考えだった。
    だが、今の紫苑にはその考えをくだらないことだと一笑に付することはできなかった。
    紫苑は禍忌に背を向けたまま、細い身体を縮めた。
    自分で自分を抱き、慰めようとしたが、その行為は何ももたらさなかった。
    紫苑は、ただ一人、明るさを増していく部屋の中、孤独でいつづけた。


    真冬の星空があるはずの、鉛色の空を一瞥すると、紫苑は手にしていた槍を天に向けて放った。
    重力に従って落ちてくるはずのそれが落下してくることはなく、紫苑もまた、それが当たり前であるかのように振る舞っていた。
    澄んだ風が、紫苑の髪を揺らす。
    紫苑は物憂い表情を浮かべ、瞳を伏せた。
    疲れている、と思った。
    当たり前だ。
    ここ数日、ろくに眠っていないのだから。
    人ならぬ身の紫苑であっても、満足な休息を取らなければ、それなりに疲弊はする。
    紫苑は凍てついた夜気を大きく吸い込んだ。
    その傍らに、いつも居るはずの禍忌の姿はなかった。
    だが、一人である方がいっそ気が楽だ、と紫苑は思った。
    傍に禍忌という存在があると、胸の内にわだかまるものを余計に意識してしまう。
    紫苑は赤の瞳を伏せたまま、そっと自身の身体に触れた。
    ふくらみのない胸。だが、それでいて彼の身体は女のように細く、しなやかだった。
    その身体は、男でもあり、女でもあり、そして男でもなく、女でもなかった。
    紫苑という名でこの世界に生まれ落ちた時から、紫苑の身体には性という要素が抜け落ちていた。
    どっちつかずの身体は、いつしか紫苑にとって、大きなコンプレックスとなった。
    禍忌のように、ヒトの姿、ヒトに近い肉体を持つことにとりたてて反感を抱くことこそ少なかったが、ただその一要素だけが大きく、常に紫苑にのしかかっていた。
    それを打破したのは、禍忌だった。
    性別など関係ない。
    性を与えるのが神ならば、そんな神などいらぬ神だと、禍忌は言ってのけたのだった。
    不遜で、独善的な物言いだったが、紫苑にとってそれは救いだった。
    その日から紫苑は、禍忌に心を許した。
    だが、時が経ち、睦みあうのが当たり前になった今、紫苑は再び自身の身体の欠けた部分が気になりだした。
    いまさら蒸し返すなんてと受け流そうとしたが、出来なかった。
    紫苑とって、己の肉体の欠陥は、それほどまでに大きく、重いものだったのだ。
    あの男に、胸の内を打ち明けられれば、と思わないわけではなかった。
     だが、もし、万が一拒まれたらと考えると、恐ろしかった。
    紫苑にとって禍忌は救いであり、最後の砦だった。
    どうすればいいんだ、と紫苑はひとりごちた。
    このまま、この胸の内を抱えて過ごすのは、あまりにもつらすぎる。
    さりとて、他に何か打開策があるかといえば、答えは否だった。
    どうすればいいんだ。
    再び、紫苑はつぶやいた。
    口にしたところで何も変わらないが、そうせずにはいられなかった。
    風が、紫苑の長く美しい黒髪をなぶる。
    乱れるそれを手で押さえ、ふと天に目をやった紫苑の視線の先に、冬の訪れを告げる白い、天から降る花がうつった。


    まどろみの中感じた、覚えのある手の感触に、紫苑は意識を引き戻された。
    目を開けると、やはりそこには禍忌の姿があった。
    「珍しいな」
    「何だよ」
    起きようとする紫苑を、禍忌は制した。
    「そのままで良い」
    「見下ろされてるみたいで嫌なんだよ」
    紫苑の言葉に禍忌は、もっともだと笑う。
    「眠れぬのか」
    「何のことだよ」
    「私が気付かぬとでも思ったか、紫苑」
    言われて紫苑は、禍忌から無意識に視線を逸らした。
    わざとらしく、禍忌が大きなため息をついたのが聞こえる。
    人が悪い、と紫苑は内心苦々しく思った。
    気付いていたならば、言っても良いだろうに、傍で知らん顔をしていたのだ、この男は。
    「別にいいだろうが、俺が……」
    「良くはない」
    禍忌は紫苑の手を取ると、触れるか触れないかの距離まで顔を近寄せ、言った。
    「私を見くびるな、紫苑」
    紫苑は息を呑んだ。
    禍忌の手が服をたくし上げる。中国風の上着の下から細い裸身が現れた。
    紫苑はとっさに、それを手で隠した。
    紫苑は禍忌の手を払おうとするが、力でかなうはずがない。
    やがて、抵抗する手を捕まれ、紫苑は両の手の自由を奪われてしまう。
    「見るな……」
    「いまさら何だというのだ」
    「見ないでくれ……」
    紫苑は懇願した。
    見られたくない。この不完全な身体を。
    他の者にはもちろんだが、今は禍忌でさえも……いや、禍忌だからこそ見られたくなかった。
    この男に否定されることは、恐ろしかった。
    禍忌は目に涙を浮かべて視線を逸らす紫苑を見下ろし、やおら彼の細い腰に触れた。
    そこにあるかすかに不自然な膨らみの下には、錘……紫苑が隠し持つ武器がおさめられている。
    「禍忌……?」
    「大人しくしていろ」
    「やめ……っ!」
    紫苑は息を呑んだ。
    錘を手にした禍忌は、それが繋がれている細い紐で、素早く紫苑の両手を頭の上で縛り上げてしまった。
    「禍忌!」
    「大人しくしていろと言ったはずた。刃が付いている。動くと切れるぞ」
    言う通り、紫苑の両手首のすぐ側に刃が鈍く光っていた。
    下手に動けば、肌をたやすく切り裂いてしまうに違いない。
    「何でこんな……禍忌…」
    裸身を晒し、隠すことも出来ずに紫苑は狼狽した。
    禍忌とて、何も知らないわけではないだろうに、こんな酷い真似をする理由が分からなかった。
    「どうしてこんな……」
    「構わぬと何度言わせる」
    禍忌は紫苑の顎を掴むと、無理矢理自分の方を向かせ、告げた。
    「身体のことなど構わぬと何度言わせる」
    「何も分かっちゃいないくせに……」
    「分かっていないのは貴様の方だ、紫苑。まあ、言ったところで分からぬだろうから、そうしたのだ」
    禍忌は、それ以上語ることなく、行為を開始した。
    自由を奪われた紫苑の唇を奪い、抱く。
    紫苑は始め、それらを拒み、あがいたが、いつしか抵抗する気は失せ、やがて禍忌の手と肌の感触に酔いしれていった。


    雪が降っている。
    目覚めてすぐに、紫苑はそう思った。
    手首に痛みを感じ、視線をやると、赤い痕がついていた。
    紫苑は、隣で深い眠りのうちにいる禍忌を軽く睨んだ。
    が、その表情はすぐに激しさを失い、紫苑は静かな表情で禍忌を見た。
    言葉を連ねるより行動で示す。
    禍忌らしいやり方だった。
    この男にとって、性別は大きな問題ではないのだ。
    紫苑が中性であることを受け入れたわけでも、否定するわけでもなく、ただ、構わなかったのだ。
    「ずるい奴……」
    紫苑は禍忌に向けて呟いた。
    だが、その声は眠る禍忌に届かない。
    ずるい奴、と紫苑はもう一度呟いた。
    そんなやり方をされては、逃れられなくなってしまう。
    紫苑はだが、不思議と不快な気分ではなかった。
    しばらく禍忌の寝顔を眺めていた紫苑だったが、大きく息を吐き出すと、ゆっくりと禍忌に背を向け、身を横たえた。
    だが、背を向けてはいても、身体を禍忌にもたせ掛けるように……禍忌に触れながら。
    窓の外は、雪が静かに降り続いている。
    静かで穏やかな空間に包まれながら、紫苑は再び、目を閉じた。

     


    禍忌さんがS優しい!!悶えます!蒼月さんありがとうございましたー!これからもどうぞよしなに♪
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